へんなことわざ

閏月の飢餓

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僕は、成人して以来一度も正社員という扱いになったことがありません。

シフトが融通の利く仕事じゃないと、芝居ができなかったからです。
公演がある時は、半月以上も仕事を休んでしまうのだから
そんな人間、どこも正社員としては雇ってくれません。

だから、いつもアルバイトか、せいぜい契約社員どまりでした。
と、同時に自分が、正社員として働く姿が想像できなかったということもあります。

なにせ芝居をやっているときが一番面白いのだから
それ以上の面白さを仕事に見出すことができずに
もう生きていくために仕方なく、と割り切って働いていました。

もし、大学生に戻って、もう一度人生を選択できるとしたら
それでも多分、芝居の道を選ぶような気がしています。
そしてまた、憎い、貧乏が憎いとか言いながら
今と同じようにひーひー唸っているのでしょう。

あ、一言添えておきますが
芝居人=貧乏という図式が、必ずしも当てはまるかといえばそんなことはなくて
立派に収入を得て、何ら困らずに生活している人もたくさんいます。

あくまでも、僕の場合、という話ですので、そこは誤解なきようお願いします。

と、まあそういうわけで10年以上も同じような生活を続けていました。
経済的に苦しかったことは事実ですが、心は満たされていたんだと思います。
そうじゃなきゃ、一つのことに、こんなにも長く人生を捧げることは不可能です。

もちろん、楽しい楽しいですべてが回っていたわけではありません。
むしろ、悔しい思いやみじめな思いを味わうことの方が多かったはずです。

それでも、今にみてやがれ、という反骨心と
いつか花が開くだろうという根拠なき自信だけは、ずっと胸の内にありました。

結局、身体を壊して、入院までして、半ば強制的に実家に戻ってきましたが
今も心の中では、いつかまた、芝居の道に戻れるんじゃないか
否、戻ってやると思っているのだから
本当におめでたい男だと我ながら感心しています。

そういうわけで、実家暮らしになっても、就職活動には消極的で
臨時職員やらなんやらで誤魔化しつつ
その場しのぎの日々を送っているのです。

どの占いを見ても、適職には芸術関係と書いてあるし
大器晩成型のタイプとしっかり太鼓判を押されています。

さてさて、いつになったらその晩はやってくるのでしょうか。
そろそろ花開いてもいいんじゃないかと思うんですけどね。


2 Comments

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    なんだか心うたれてコメントしてしまいました(*^。^*)自分の人生、好きなことやってる時の方が絶対に輝いてるし、周りにもそれがわかりますよね♪こうたろさんも頑張ってください!私もがんばりま~す♪

  2. SECRET: 0
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    >wardaさん
    コメントありがとうございます。
    好きなことやっている時の方が輝いている。
    確かにその通りですね。
    仕事も恋も友情も
    全部全部楽しければいいのにと思います。
    ま、ないものねだりなんですが(;^_^A
    お互い、頑張りましょう!

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