落語

百川(ももかわ)

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大学へ進学して、東京で一人暮らしするようになって
仕送りだけでは生活がままならないので、アルバイトを始めました。

基本的にサークル活動が22時まであったので
働ける時間は、深夜帯のみ。

で、どうせ深夜に働くのなら、食事がついていて
なおかつ自分も料理の勉強ができる場所がいい。
それでいて、芝居の本番中は休みが取れる。

そんな条件を満たしてくれたのが、深夜営業の飲食店。
フロムAという雑誌を買ってきて、ペラペラとめくり
時間、自給、食事、休みとそろったお店を発見。
早速、応募して面接に行きました。

それが今は無き、新宿二丁目にあった喫茶店でした。

田舎から出てきたばかりの僕は
深夜の新宿二丁目という街が、どんな街だか全く知りません。

見事採用となったのはいいけれど
実際に働き出してみると、お客さんは、極道の方か同性愛者の方ばかり。

まー、見事なカルチャーショックです。

偏見や差別といった意識はなかったけれど
初めて生で見る、そっち方面の方々の容姿や言動に面食らったのも事実。

最初こそ、ビックリしていたけれど
仕事にも街にも徐々に慣れ
いつしかバイトへ行くことが、もう一つの楽しみになりました。

この話をすると、大抵の人は、一瞬固まります。
で、僕がそっち方面の気があるのかと疑われます。

断っておきますが、僕はいたってノンケです。普通に肉食系です。

記しておきたいエピソードが、わんさかあるのだけれど
個人の名誉と街を守るためと、表ざたにできない事実ばかりなので
そこはご割愛させて頂きます。(本来なら一番盛り上がる場所なのに)

一つ言えることは、これまで色々な職種、職場で働いてきましたが
このお店ほどインパクトがあって、人生の勉強ができた場所はありません。
最高にエキサイティングなアルバイトでした。

思うに、人生の中で、一度は一人暮らしを体験した方がいいのではと。
それも高校を卒業する年齢を過ぎたら、できるだけ早いうちに。
男女問わず、あなたもみんなも。

もしこのブログを読んでいるあなたが、まだ高校生以下だとして。
すぐに就職してしまったり、予備校通いをするなら話は別ですが
もし大学へ進学するのなら、やっぱり一人暮らしをお奨めします。

大学の4年間は、人生の中で、最初で最後のモラトリアムにあたります。
もちろん学校の勉強も大切でしょうが
それ以上に、人生経験を積む場として、有効に活用して欲しいと思います。
それが許される時期だということです。

特に都内近郊の大学だと、全国各地から色々な学生がやってきます。
育ってきた土壌も文化も異なります。
同じ日本人とは思えないほど、地域の特色があります。

僕の場合は、結局サークル活動とバイトで明け暮れた4年間でした。
入学できたことも奇跡でしたが、卒業できたことも奇跡でした。

いつかの一言ブログで、もし過去に戻れるならいつ?みたいな質問があって
確か、僕は大学時代と答えているはずです。

もちろん楽しいだけではなく、悲しい思いもしんどい思いもたくさん経験しました。
ある種、今でもトラウマというか、一生忘れられない出来事もありました。

進学する、しないに関わらず、二十歳前後の年齢というのは
それまで校則と親からの支配で、がんじがらめだった生活から一転して
すべてを自分で選択し、決断しなくてはいけない状況に
突然、放り込まれてしまいます。

未知なる世界が、きっとあなたを待っています。
でも決してひるむことなく勇気を持って進むことができたなら
本当の意味で、成人になれるのではないでしょうか。

あ、もちろん30代、40代の人だって、いくらでもやり直しはできます。

人生って、案外、捨てたもんじゃないですよ。


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