落語

寝床

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好きこそものの上手なれ、とは言いますが
その逆もよくある話で
親しい間からであればあるほど、観客としては、ちと辛い。

もちろん演者や作り手としては
その時にできる最高のモノをお届けしているつもりなんだけれど
それが、万人に受け入れられるかといえばそんなことはなくて
両者の溝だったりギャップにいつも困惑と悩みがあるのです。

まいど例え話が芝居の話で恐縮ですが
一人の観客として劇場に訪れた時は
その作品に客観性があってほしいと思います。

作り手側の第三の目というやつですね。
思い入れが強ければ強いほど、のめり込めばのめり込むほど
観客を置いてきぼりにしてしまうことがあって
舞台上と客席との乖離が生じてしまう。

これが映画や音楽なら、話はまた別です。
たまたま観た映画がつまらなかったからといって
映画そのものを嫌いになる人は、そういません。
ハズレを引いたと思ってあきらめて、次の作品へ向かいます。

音楽も好みでなければ
二度とそのアーティストの曲は聞かなければいいだけのこと。

ところがなぜか、演劇に限ってそれはないのです。
特に観劇初心者に起こりがちなのが
初めて観た芝居がつまらないと
もう演劇そのものを否定してしまう傾向があります。
二度と劇場へ足を運んでくれなくなってしまうのです。

ここが演劇の持つ特殊性と言いますか、他の芸術作品と大きく異なる点です。

時代遅れと言われようとなんだろうと
僕は芝居の醍醐味はライブであることに限ると思っています。
生でしか味わえない興奮と感動がそこにはある。

DVD化されている作品もたくさんありますが
その面白さは、生の舞台の3割くらいしか伝わらないと思っています。

だから、とっかかりが映像化された舞台であっても
もしその作品を面白いと思ったのなら、ぜひ劇場へ足を運んでほしいのです。

日本における演劇文化は、まだまだマイナーの域を出ていません。
市民権を得ているとはいい難いのが現状です。
あちらこちらで、あの手この手と試行錯誤が続いています。

ただ、どんなに映像技術が進歩しようとも
演劇が滅びることなないと思っています。

今、電子書籍がブームで、本屋さんが大変苦労していると聞きますが
それでもこの世から本屋さんがなくなることない(と思っている)のと同じで
3Dだのなんだのと騒いだところで、演劇は演劇として生き続けるはずです。

僕が今住んでいる地元は、はっきり言って文化的土壌が低い地域です。
映画館を作ってもお客は入らないし
演劇といえば、ミュージカルか、歴史ものか、思い出づくりの作品か
みたいなイメージが、未だに払拭されていません。

嘆いてみたところでどうにもならないので
だったら自分で何とかしてみるか、という気もするのですが
無名で何の経歴もない男の戯言につき合ってくれるほど
そうそう世の中甘くはありません。

演劇に限らず、社会人としていずれどんな行動を取るにしても
そこには、きちんとした批評性を持って
自己満足で終わらない世界を構築したいし
していかないといけないなあと思う次第です。


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