Plinky

Evasive action

Q:あなたが抱えてきたもっとも重要な秘密は何ですか?それらの真相は明らかにされましたか?

A:もっとも重要な秘密なので、この場で公表することは差し控えたいと思います。よって真相は闇の中です。

過去の自分と向き合うことは、恐らく想像以上にしんどい作業です。ましてや、向き合う対象が痛みや傷や怪我の後遺症などであるならば、それらが重度であればあるほど、困難を極めるでしょう。

僕は刑事事件に時効はいらないと思っているのですが、それでも10数年以上逃げ切ってしまった場合、恩赦がでるわけです。逆に考えれば、それだけ、逃亡期間中の精神状態が異常であり、苦痛以外の何ものでもないということの裏返しなんですね。

あ、別に僕が抱えている秘密がしんどいものばかり、というわけではないです。もちろんめくるめく楽しい記憶だってたくさんあります。

以前も触れましたが、人間には忘却というシステムが備わっています。片っ端から過去の記憶を自動で消し去ってくれるという優れものです。ただ一つ欠点を挙げるとすれば、楽しかった思い出も辛かった思い出も、分け隔てなく平等に消し去ってしまうことです。それでも、記憶は多少前後したとしても、きちんと消していかないと、心のバランスが保てなくなってしまうのです。

さらに都合のいいことに、大抵の場合、過去の記憶は甘美なものへと変換されて、「あの頃はねー」なんて、まったりできるようになっています。

稀に、子どもの頃の苦い思い出が、後々の人格形成に影響してバランスが崩れてしまうというレアなケースもありますが、実のところ、そこの因果関係が100パーセント証明されたわけではなく、UFOやUMAが好きだから、イコール変人という結論の出し方は短絡すぎますし、それは医学や科学の分野ではなく、それこそ単純に思い込みや偏見でしかありません。

えっと記憶の話ですね。

もしあなたが直面している秘密が、大きな痛みを伴うものだとしても、いや、伴うものだからこそ、思い出に変わるまでそっと抱え込んでおくことをお奨めします。やたらめったら他人には話さない方がいいと思います。

他人に話して楽になれるのであれば、それはただの愚痴です。日頃のストレスを発散するには必要な作業かもしれません。聞かされる方はたまったものじゃありませんが。

そうではなく、今にも胸が張り裂けそうで、でも口にすることが躊躇われるような秘密を手に入れてしまった場合は、自分の中で消化できるまでストックしておきましょうという話です。

人によっては数か月かかるかも知れませんし、あるいは数年かかるかもしれません。その間、確かにその秘密に限って言えば、苦しい思いをすることでしょう。けれど、その思い出を客観的に振り返ることが出来るようになるまで、その苦しさから逃げないで欲しいのです。

秘密が秘密である以上、そこには何かしらの意味があって、あなたがその意味を理解し、咀嚼できたなら、自然と誰かに向かって話したくなってきます。だからそのタイミングが来るまで、あなたの胸の内に鍵をかけて閉まっておいてください。吐き出せば楽になることもありますが、吐き出したことで、かえって苦しくなることだってあるのですから。

いつの日か、誰かに向かって話すことができるようになったのなら、それはあなた自身の成長の証でもありますし、過去と決別し、未来を生きる第一歩がそこからスタートするのです。


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