Plinky

Just a dream

Q:悪夢にうなされています。そして3つの扉から1つを選ばなければなりません。1つを選び、そして扉の向こう側に何を見つけたのか教えてください。

A:悪夢はいつだって過去からやってくる。
 そして僕をもう一度井戸の底へと連れていく。
 
 そこは古代の井戸。水はない。
 あるのは、決して語られることのない自責と後悔の念だけ。
 
 どれくらい深いのだろう。
 天井を見上げれば、丸くふちどられた光りがはるか上空に見える。
 太陽が真上を通過したのかもしれないし、
 あるいは月がたまたま居合わせたのかもしれない。

 おそらくこの井戸は、世界の中心のなれの果て。
 僕はその中心でまんじりともせず、ただ静かに時間が経つのを待つ。
 どうせ誰も助けになんか来ないのだ。

 空腹感はないけれど、無性に喉が渇く。
 試しに井戸の底を掘ってみる。
 無駄だとは知りつつも、それでも掘り続ける。

 その時、ポツリと天井から水滴がしたたり落ちてきた。
 雨だ。この世界のなれの果てでも雨が降るのだ。
 両手をかかげ、雨水を口へと運ぶ。
 初めて生きた心地がした。

 僕はここから抜け出さなければならない。
 当然、ハシゴなんて置いていないから、よじ登ることは不可能。
 だから壁を抜けるのだ。

 僕はこの世界のなれの果てで、
 すべての悪夢に耳を傾けその手触りを我が身のものとしなければならない。

 しだいに呼吸が荒くなる。
 汗が背中を通り過ぎる。
 黒い静寂が辺りを包む。

 あと一息。もう少しで僕の身体は、この古井戸の一部となる。
 その時、天井からゴゴゴっと音が聞こえてきた。
 井戸の底を照らしていた光が徐々に小さくなっていく。
 誰かが、この井戸の真上にいる誰かが、蓋を閉じようとしているのだ。

 ゴゴゴ。半分まで光りが消えたところで、
 こみ上げてきた恐怖に打ち負けそうになる。
 大声を出して助けを呼びたいのだけれど、ここから逃げることはできない。

 ゴゴゴ。最後の光が消えた時、
 井戸の底には、この世のありとあらゆる暗闇と静寂が訪れる。

 これでいい。
 僕はその瞬間、ようやく井戸と一つになり、壁を抜けることに成功したのだ。
 そして井戸を抜けたその先で、悪夢から解放され目が醒めたことに気がつく。

 呼吸は乱れ脈拍は上がっている。
 でも大丈夫だ。右手は右側にあるし、左手は左側にある。
 自分の身体を抱きしめながら、その感触を確かめていく。

 君が心配そうにこちらを見ている。
 手を差し出し、髪の毛を書き上げ、頬に触れる。

 君は優しくその手を包んでくれる。
 その温もりで、僕は悪夢から解放されたことに安堵するのだ。


6 Comments

  1. SECRET: 0
    PASS:
    こうたろうさん こんばんは。
    イヤな夢だね。コワイね。
    孤独を感じる。
    何処までが夢なのかはわからないけど、
    きっと、井戸から出てこられた
    こうたろうさんの手には土がいっぱい
    ついていて‥かじかんでて。震えてた
    んだろね。
    早く‥抱きしめてもらってね。( ᵕ́ૢ‧̮ᵕ̀ૢ)‧̊·*

  2. SECRET: 0
    PASS:
    ひとつ‥ 言い忘れてました。
    こうたろうさんが楽しい夢を
    見られますようにっ (○´Δ`人)
    私も今は夢を見るのがコワイので
    睡眠薬をのんで寝ています(笑)

  3. SECRET: 0
    PASS:
    >まにまにさん
    こんばんは。
    僕は滅多に夢を見ないのですが
    たまに見ると、そのほとんどが悪夢です。
    生きた心地がしません。
    目が醒めて、しばらく呆然として我に返ります。
    やれやれ。

  4. SECRET: 0
    PASS:
    >こうたろうさん 何度も┌○ペコリ。
    たまにみる夢は悪夢?で、金縛り
    なんかもあったりすると。。。
    眠るのがコワくなりそう。。。
    (゚Д゚;∬アワワ・・・
    幸せなキモチになる夢が
    みられるといいですね ( ᵘ ᵕ ᵘ ⁎)

  5. SECRET: 0
    PASS:
    >まにまにさん
    こんばんは。
    眠るというよりは、気がつくと意識が飛んでるような状態なので
    怖いという感情はあまりないかも知れません(^^ゞ
    ただ、目が醒めた時に「やれやれ」と思うことが面倒です。
    困った。

Leave a Reply

Your email address will not be published.