故事成語

虎穴に入らずんば虎児を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)

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「恋に安全パイはいらないぜ」

26歳の時に書いた台詞です。
駆け落ちする二人に向かって、天使が投げかけるという設定でした。

けだし名言と自画自賛しておきます。

現実問題、駆け落ちする時点で、相当な覚悟が必要なわけですが
実は本当の問題は駆け落ちした後で
果たしていつまでその覚悟が続くのかという話です。

もしかしたら、熱はいつか冷めてしまうかもしれません。
そして駆け落ちしたこと自体を後悔するかもしれません。

だとしても。
今目の前にある情熱とかテンションとかを見過ごすことはできないのです。
見えない明日に怯えて一歩を踏み出せない方が、何倍も後悔すると思うのです。

やけを起こすとか無鉄砲とは違います。
ただ、どうせ座していつかダメになるのであれば
可能性のある限り、行動して状況を変えようとする努力をした方がいい。

駆け落ちは一つのたとえですが
たとえば今あなたが混乱のさなかにいるのだとしたら
嵐が過ぎ去るまでじっと耐え忍ぶことも、一つの方法かもしれません。

けれど嵐が過ぎた爪痕は、根こそぎ空っぽになっていることが多いのも事実。
かといって、やみくもに動いたところで
さらに混乱の度合いが増す場合だってあります。

混乱とは、つまり、目に見えない不安と孤独のことです。
恐らく、人は生きている間、不安と孤独から逃れることはできないでしょう。
どんなにサクセスストーリーを歩いたとしても
そしてどんなに社会的地位や名誉を得たとしても
必ず、不安と孤独はやってきます。

…話がややこしくなってきたな。
でもたまには真面目に書いてみるか。

逆算して考えてみましょう。
あなたが本当にリラックスしている状態とはどんな時ですか。
恋人といる時?家族といる時?友達とお酒を飲んでいる時?
はたまた自分の部屋で一人ぼっちでいる時?

分かりやすく、恋人と一緒にいる時と仮定しましょう。
あなたは今、恋人の部屋にいます。
二人きりで他には誰もいません。

とびきり素敵なセックスが終わった後にしますか。
(あ、でも現代人って、セックスするのに言い訳する人が多いですよね)
かえって緊張してしまうなら、お茶だけでもいいです。

恐らくあなたの心は、考え得る限り無防備になっているはずです。
だから恋人の甘いささやきが、いつもの何倍も素晴らしく響くだろうし
些細な一言が、ものすごく深く突き刺さることもあります。

さて、そんな状態のあなた。
ここへたどり着くまでの道のりを思い出して欲しいのです。
恋人と出会って、固い絆で結ばれるまでの過程を思い出して下さい。

恐らく、大なり小なり、何度も衝突を繰り返したのではないですか。
喧嘩もたくさんしただろうし、別れ話が出たのも一度や二度じゃないはずです。

たくさんすり傷を作って、血も涙も流れたでしょう。
その度に絆創膏を貼って、包帯を巻いて、何とかしのいできた。
そして絆創膏を剥がして、包帯を取ったからこそ
今、あなたは人生でもっともリラックスした状態でいられる。

つまりチャレンジしたからこそ、手に入るモノがあるというわけです。

…なんとかお題に戻ってきたぞ。

虎の威を借るなんたらではなくて、虎そのものに挑み続けること。

きっとそれを人は勇気と呼び
不安と孤独に対抗する唯一の手段なんじゃないかと思うのです。


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